老舗の風俗店になる為に必要なこと

情報収集と信念が長続きの秘訣

私のような地方都市の老舗風俗店の経営者ともなると、同業者から安定した経営を続けていくノウハウや、常連客を増やすコツを聞かれることがあります。
そんな時には必ず、「プロフェッショナルな癒しを提供することが絶対条件」だと伝えます。
風俗業とは、一般社会からは一線を画す夜のお仕事になりますので、自然と閉鎖的な環境へと陥りがちです。
「ぽっちゃり」などのお店のコンセプトはまだしも、ソープランドともなると個室での接客になりますので、自分の接客方法が一般的であるかどうかを知る機会がとても少ない特殊なお仕事なのです。
だからこそ、組織として情報を共有し、成功例があれば規定の接客手順に取り込み一般化することで、高いレベルでの接客を誰でも提供できるようにしなければ、ライバル店との争いに勝ち続けることは難しいのです。

風俗業界にはステレオタイプの上司が多いしかし、風俗店における指導者といえば、未だに古いタイプの人材が多いものです。
「人に教わろうと思うな、人の背中を見て盗め」とか「現場に出て、揉まれながら覚えろ」といった具合です。
こんな抽象的なアドバイスでは効率が悪いですし、指導者が指導する為のスキルが無いことを隠そうとしてるとしか思えませんよね。
こういう話をすると、相談者は決まって「私は三千浦さんのようには出来ない」とか「三千浦さんは強い人間だから」というような、またも抽象的な返事をするものです。
そういう人に限って、自分のお店がお客さんからどのような評価を得ているのかを調べてもいない人ばかりなので困ったものです。

どの事業でも同じことだと思いますが、風俗業にとっても情報収集が大切です。
自分が周りからどのように見られているのかを把握することで、どのようなテコ入れをすれば良いかが見えてきますからね。
以前に情報収集に関する記事を書いておりますので、良ければそちらも見ていただけると良いと思います。
風俗店の経営者にとっても風俗嬢にとっても参考になるはずです。
後は、自分の信念を持って相手と向き合うことに尽きますよね。
人と人の付き合いなのですから、いかに自分が真剣なのかを誠心誠意、相手に伝える努力を怠らないべきだと思いますね。

信念を曲げたことによる失敗例

私は周りの人によく「強い人間」だと言われます。
しかし、それは大きな間違いです。
私が「強い人間だから成功した」のではなく、「成功したから強く見える」のです。
当然、成功の裏には数え切れないほどの失敗があり、中には私の弱さが招いた失敗もあります。
私は何事にも「信念」を持って取り組むことにこだわっていますが、その裏には過去に信念を曲げたことで大きな失敗をしたことがあるからなのです。

心の弱さが信念を曲げる私の信念といえば、「ぽっちゃりした女性による極上の癒しを提供」することに他なりません。
しかし、以前の記事にも登場したH嬢の時に、私は信念を曲げてしまったのです。
H嬢とは、ぽっちゃり大衆店にも、ましてや風俗嬢にも似つかわしくない4年制大学を卒業したばかりの美女です。
その容姿は、吉原などの高級ソープ店であっても、間違いなく採用されるだろうレベルでしたし、ぽっちゃりした女の子が好きな常連客に紹介をしても喜ばれるほどの逸材でした。
そして、そんな目も眩むほどの大型ルーキーが突然現れたことで、私は信念を曲げて夢を見てしまったのです。
その夢とは、ぽっちゃりソープランドに留まらない、より大きなビジネス展開が可能なのではないかというものでした。
今にして思えば、私の心の弱さ故の過ちで恥ずかしい限りです。

彼女は求人面接でも講習でも、たくさん質問をして、言われたことをしっかりとメモを取る女の子でした。
あそこまで積極的で前向きな風俗嬢を見たことが無かったのに、私の弱さが「4年制大学を出ている女の子だから」という色眼鏡で誤魔化してしまったのです。
彼女が働きだしてからも、同僚の風俗嬢と会話をしているところをよく見掛け、以前は社交的ではなかった風俗嬢までもが、廊下で彼女と話しているのを見るようになりました。
彼女の入店をきっかけに、明らかに店内の雰囲気が変わりましたが、それでも私たちスタッフは一切怪しむことをせずに、好意的に受け入れていました。
そして2か月がたった頃、彼女は何の前触れも無く姿を消し、さらにその2か月後に事件が起きたのです。
その事件の内容は次の記事で…。