「講習無し」には、デメリットしかありません
私は経営者という立場上、ライバルとなる他店の求人広告をチェックする機会が多いのですが、最近の求人広告には「講習無し」を謳っているものが目立つようになってきました。
デリヘルやファッションヘルスなどの風俗店では、「講習無し」をメリットとして謳っている求人広告をよく目にしますが、私としては「講習が無いこと」は働く上でデメリットしかないと考えています。
もちろん講習と称してセクハラまがいのことを強要するお店があることは知っています。しかし、そのようなケースは「講習が悪い」のではなく、「お店のスタッフ」が悪いだけですよね。
ソープランドの場合、面接に合格したら「講習」が行われるのが一般的です。
本来、講習とは接客方法を学ぶ為のシミュレーションです。
サービス内容に問題が無いか、男性客を癒す接客態度が出来ているかを判断する、いわば求人募集の最終面接に当たります。
にも関わらず、講習が無いということは、お店のサービスが風俗嬢自身に委ねられていることになります。
それはお店にとっての不安要素であり、経営者としては不安要素が残ったままで営業を続けるという判断はもってのほかです。
さらに、この不安要素は風俗嬢にとってもマイナスでしかありません。
風俗の仕事なんて女であれば勉強をしなくても簡単に出来ると考えているのであれば大きな間違いです。
よほどの美貌やテクニックに恵まれた方なら別かもしれませんが、多くの方の場合は物珍しい新人の期間の売り上げをピークに、後は下がり続けることになるでしょう。売り上げが下がれば、働いていても満足な収入を得られない訳ですから、他のお店への移籍を考え始めます。
しかし、お店を変えたところで接客の技術が無いのですから、稼げる時期は新人期間の一時期だけなのは変わりません。
こうして、いくつものお店を渡り歩いていくうちに体力も気力も失い、体への負担の大きいハードサービス店へと流れ着いてしまうのがお決まりのパターンなのです。
講習は接客姿勢を学ぶ大事な機会
風俗と言えども、裸になれば稼げる時代は終わりました。
昔は今ほど性に関してオープンな社会では無かったので、風俗の価値も相対的に高まっていたのは事実でしょう。
しかし、現在の風俗業界では性サービスに留まらずに、精神的な満足感を提供できなければ人気店になることは難しくなっています。
性サービスの技術面よりも、接客業としての姿勢やお客様に尽くす気持ちが重視される時代とも言えます。
今や風俗業界も立派なサービス業の一員です。
一般的なサービス業であれば、接客姿勢を学ぶ為の研修があることは当たり前ですよね。
もちろん皆さんの中にも、一般的なサービス業の研修と風俗店の講習を一緒にするなとお考えの方もいるかと思いますし、近年では「セクハラ講習」なる悪習まで耳にすることが珍しいことではなくなりました。
しかし、忘れないでいただきたいのが、風俗には性的なサービスが最初から含まれているということです。
私のお店でも女性による講習を選べるようにしていますし、全ての講習がセクハラ講習では無いということです。
そのような偏見で講習という接客姿勢を学ぶ場を放棄して、自ら高収入を稼ぐチャンスを減らさないで欲しいと願うばかりです。
当店に面接にくるぽっちゃりした女性たちは誠実な方が多いので、しっかりと接客技術を磨いて皆さん満足のいく収入を得ています。
女性からの視点だけでは気付きにくい男性客の求めることや、どのような接客が相手にとって満足感を得やすいかなど、後になっても役に立つ知識を学ぶことも多いと思いますので、是非とも参加して欲しいと考えています。